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言葉の風
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縄文土器をひろう

縄文土器のカケラらしきものをひろった。
縦3.5㎝、横2.0㎝、厚さ1.0㎝。
やや湾曲しているので、壺か甕(かめ)の破片なのだろう。
明るいブラウン色の表面に細い縄を巻いて描いたのか、
網目状の模様が残っていた。
よくこんな小さな土器のカケラに気がついたものだ。
じつは、このかけらをみつける直前まで、
近くの横浜市歴史博物館に展示されていた縄文土器に見入っていた。
発見した場所は、歴史博物館と幹線道路一本挟んだところにある
大塚・歳勝土遺跡公園の道端だ。
毎日のようにここにくるが、
この時は、実物の土器、やじり、石斧などをみた直後のこともあり、
なにか落ちていないかと物欲しげに地面をながめていたことはたしかだ。
ただ、ここは公園化され整備し尽くされている。
「もう、なにも残っているはずないか」と思ったその数秒後、
地面にのめりこんでいたあやしいものをみつけたのだった。
土ぼこりがかかったなかのかすかな人為の影、それだけで、
直感は「ジョウモンドキ!」と叫んでいた。
そばにいた家族は、手のひらに乗せてながめまわし、
やっと土器だとわかったぐらい繊細な太古の意匠だった。
発見者はあまりにうれしくて悪魔のような笑い声を立てていた。
はたして縄文時代のものかどうかはわからない。
ここの遺跡は、弥生時代中期のムラと墓地の跡をほぼ完璧に残しているが、
縄文時代早期のムラ跡も発見されている。
これがもし縄文土器ならば、約1万年前の人間がつくったものになる。
土器の裏側は、表のライトブラウンよりも赤みがかってなまめかしい。
中の土は褐色である。
かけらにライトを当てると石英の粒子なのかキラキラと光る。

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