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言葉の風
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ウグイスの初鳴き

朝、寝床でぼんやりしていると、
その声はやってきた。
つやがあって、まろやかで、よく通る音色。
今年はじめて、ウグイスのさえずりを聞く。
窓のむこうはまっさおな空。雲ひとつない。
また、きたよ! 
そんなかんじで先陣の1羽が美声をひびかせる。
鳴き終えたあとの、しんとした気配もいい。
もう少したったら、そちこちで歌い合いがはじまるだろう。
ウグイスの初鳴きに誘われて裏山へ。
竹林のみどりの空間をぬけて、ひらけた場所へ出ると、
日当たりいいところの高木が勢いよく芽吹いている。
谷間を見下ろすと、沿道にはユキヤナギが輝く。
池のほうへ下りていくと、
南斜面に植わった樹木の枝々に白いほころびをみつける。
近寄ると、ほんのわずかだが、ところどころで花びらが揺れている。
風はちょっと冷たいが、日射しをさえぎるものはない。
オオシマザクラだ。
ちょうど一年前、取材で鎌倉広町の森を訪れたが、
そのときは尾根に群生するオオシマザクラの開花を遠くから眺めた。
芽吹き出したコナラに囲まれたオオシマザクラは、
野生がもつ気品のようなものを発していた。
第1回の特集ではじめての取材だった。
あれからもう1年経つ。
富士山と丹沢、大山を見ながら食べた玄米おにぎりと
リンデンのハーブティーの味を思い出す。
森の道から臨んだ、湘南の海の群青色のふくらみと
白い帆がなんともうつくしかった。
また、水質浄化センターの強烈な匂いはいまも鼻孔によみがえる。
もし、まだ読んでいない方がおられたら、これを機に、
特集「鎌倉広町の森 市民が守り抜いた―鎌倉の知られざる聖域」を
ご笑覧ください。
きょうはとてもいい春でスタートしました。
あしたも春がやってくる。

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