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言葉の風
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ナンジャモンジャ

ナンジャモンジャが近くの散策道に何本も立っている。
いま、一斉に白い花を咲かせている最中だ。
青い空に泡立つ、ナンジャモンジャの木。
学名は、ヒトツバタゴ。でも、でも、
その下を過ぎるたびにナンジャモンジャ、ナンジャモンジャと
呪文のように無言で繰り返す自分がいる。
生きた木と同じくらい、いやそれ以上に
ナンジャモンジャという名が、言葉が、
気に入っているようだ。
1週間前、たまたま自転車で通りかかった池の畔で、
藤の花がたわわにぶら下がっていた。
目の前でゆらゆらする紫の花に鼻をつっこんでみると、
ジャスミンに似た芳香が鼻孔にひろがった。
藤の花にこれほどの香りがあるとは知らなかった。
春から初夏は、スギとヒノキ花粉で鼻の奥が腫れ、
失われた嗅覚の日々を過ごす。
これまで"藤の香"に気づかなかったのはそのせいかもしれない。
今年の花粉症はずいぶん楽に経過しつつある。
自宅マンション敷地内にある花壇にハーブが数種類植えられている。
そばを通るとき、時々、そのみどりをひと摘み頂戴する。
昨日はオレガノとレモンバームのみどりをいただいた。
指先でやわらかな葉をすり潰し、鼻にもっていく、
その匂いですっと元気になる。
これからの季節、ヨモギなどはそこらじゅうに生えてくるので、
ちょっと摘んで鼻孔で一服ということになる。
匂いは脳に直接上ってくる。
それも中心の脳幹あたりまでやってくる感じだ。
もしかしたら、草原時代の人類の記憶が
はっぱを、指先で擦(こす)らせているのかもしれない。

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