ウェブマガジン「この惑星(このほし)」 > 星ぼしブログ > 言葉の風

言葉の風
20100514.jpg

吉兆の夢

東の空のいちばん奥の空に、
一瞬だけ入道雲が上がった。
けさは涼しく、とても夏という感じではなかったが、
もくもくと輝いている雲をみていると、
夏を前にした子どものように、気持ちが高ぶってくる。
でも、風が強いのか雲の輪郭がちりぢりになっていく。
数日前、夢をみた。とても印象に残る夢だった。
百合らしき大振りの切り花を一本、だれかから手渡された。
切り花は、しおれて、くたっとなっていた。
生まれたての子どもを抱えるようにして、
その植物を両の手のひらにそっとのせた。
すると、切り口あたりから、茎がみるみるとふくらみはじめ、
枝、葉、葉先まで、はち切れんばかりになっていく。
魔法をかけられたような劇的なよみがえりだった。
いまでも手のひらは、
そのときの植物のゆさゆさとした揺れや重量感を生々しく憶えている。
これはなにかの吉兆と喜んでいたが、
今日という日まで、これといういいことはなにも起こらず、
それどころか、仕事のことではがっくりする事態が2件ほどつづいた。
でも、いい夢だった。
いいことがそのうち起こるだろうから、
それまで忘れないでおこうと思う。
いいことがあれば、
やっぱりあれは吉兆だったと、納得だけしておこう。
最近、近所の緑道にコゲラがあらわれる。
けさは、あっちの木、こっちの木と渡りながら
幹を突きまわるコゲラの後についた。
しばらく、歩いたり立ち止まったりしていると、
ふいに甘い香りが漂ってきた。
見上げるとホオノキの花が咲いていた。
涼しくカラリとしていい朝だ。
日々是好日。

カテゴリ:

トラックバック(0)

トラックバックURL: http://konohoshi.jp/mt/mt-tb.cgi/240

コメントする