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言葉の風
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樹木に沿って生きる

代々、この地に楠の大木が生育するということから、
「代々木」という地名になったそうだが、
明治神宮の楠は巨木ということだけでなく、
その立ち姿はじつに華麗だ。
拝殿前の白く広い庭が蒼天と向き合ってまぶしい。
その西北隅に陣取った2本の楠が、
新緑の枝葉をおもいっきり広げている。
緑の大交響曲。
こんな晴れやかな生命体は、樹木以外ないだろう。
別の場所で甘くさわやかな芳香を感じた。
木々のあふれかえる道端で、
注意深くあたりを探ると、楠だった。
頭上から香りがシトシトと降ってくる。
まさに森林浴。
東京の都心にこれだけの森があるというのは奇跡だ。
人の手によって生まれた森だが、原生林のような陰影もあり、
参道を遠く外れた道では、高い木々が空を塞ぐ。
こもれびが生きもののように顔にあたってくる。
真冬の夕暮れどきや秋雨のさなか、
行き交う人もない道を歩く安らぎもいいが、
なんといってもこの季節、新緑のエネルギーが心身にうれしい。
歩いても歩いても、汲み尽くせない森のエネルギー。
これから数週間、できるだけ樹木に沿って生きる。

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