ウェブマガジン「この惑星(このほし)」 > 星ぼしブログ > 言葉の風
パンセアーカイブ
スピリットレシピ(2010年9月 5日 18:51)
食べることに執心する人を少なからず軽蔑していた。ずっとむかしのこと、若い頃の話だ。人はパンのみに生きるにあらず―そんな求道的なところがあったかもしれない。どこそこのなにが美味かった、不味かったという会話をはたで聞いていると、話が熱を帯びれば帯びるだけ、その人たちがどんどん下に落ちていくように思えた。... >> 続きを読む
象を倒し食べる人たち(2010年8月 3日 10:13)
横たわったゾウに人々が群がっている。空き缶でつくったナイフ、そして素手によって皮をはがされた真っ赤な巨体。血の山に押し寄せた人たちは、我先にとその肉を引き裂き、引きちぎる。なかには待ちきれなくて、そのまま生の肉片を口に放り込む者もいる。アフリカ・ジンバブエで撮影された一コマだ。つぎの写真では、ゾウは... >> 続きを読む
星の記憶(2010年7月22日 18:22)
森羅万象が過去にリンクされているのが夏。ミルクアイスがとけて指をベタベタにすれば、セミがいっせいに泣き止めば、突然の雨で土ぼこりが匂いを立てれば、ロケット花火の昇る音が聞こえてくれば、サイダーの気泡が鼻孔にはねれば・・・、夏のアーカイブからピックアップされた短いムービーが流れはじめる。これは自動的な... >> 続きを読む
プレオープンして1年、に思う (2010年4月 8日 12:22)
ウェブマガジン「この惑星(このほし)」が、プレオープンしてから、今日でちょうど1年。公式にスタートする前のテスト的な段階だったが、事前に関係者や仲間内に伝えていたので、何日か前からてんやわんやがつづき、本サイトへのアップロードを終えた朝には、相棒ともども、へとへとになっていた。疲労困憊だったが、しば... >> 続きを読む
指の鳥(2010年3月 2日 23:56)
ピーー、ピー。ピーー、ピー。 あまり聞いたことのない鳥の鳴き声で 目を覚ます。 ぼんやりとした頭のなかで、 高く澄みきった音が鳴り響く。 ああ、これは、指笛だ。 おじさんがやってきているな・・・。 >> 続きを読む
原稿は夜つくられる(2010年2月24日 07:46)
朝、プールでひと泳ぎしてから 仕事部屋のあるマンションへ行き、 そこで日中、日が暮れるまで原稿を書いている。 もう、何年も前のことだが、 >> 続きを読む
165,439字。文字のちり、文字の山(2010年2月23日 07:50)
41年前の日記帳がある。 と書いて、いま一瞬、自分が老人にでもなったかのような錯覚を覚えた。 さりげなく、20年前、30年前と振り返る日々を持つに至ったが、 41年前というのは、現在、40歳の人がこの世界に存在しないほど、 昔のはなしだ。「光陰矢のごとし」。 >> 続きを読む
まどみちおさん、100歳のちから(2010年2月20日 23:31)
まどみちお。存在はしていても、 じつはこの世のどこにもいない、 紙のうえにだけあらわれる詩人ではなかろうか。 そんなイメージをもっていた。 >> 続きを読む
森のなかの白い背中(2010年2月15日 23:33)
氷雨ふる闇のなかにぼんやりとした白いものが浮かぶ。葉を落とした木々が身を寄せ合った森の一隅、コサギが帰る枝がある。巣らしきものもなく、1羽、日が落ちるとやってきて、日が昇るまえに飛び立っていく。谷間にあるその位置を5階の窓から見ると、コサギの背中を見下ろすかたちになる。去年の4月、夜の暗がりに初めて... >> 続きを読む
瞑想(2010年2月 2日 23:56)
この数年間、心身の養生にもっとも優れていると感じるのは まちがいなく瞑想だ。 瞑想というと、修行とか、神秘的とか、宗教的とか、 ちょっとあやしいとか、 ひとによって、さまざまなイメージを持たれそうだが、 なにも特別なことをしているわけではない。 >> 続きを読む
1 2 次の10件