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Today's Shot / 言葉の風

2009年5月17日
Today's Shot
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言葉の風

あれほどゴミが落ちていないところも
めずらしい。3日間滞在したが、路上や敷地で
ゴミに気づいたのはわずか1回だけだった。
奈良町界隈のことだ。
自宅の近所に小さな池があり子どもたちのいい遊び場になっている。
けれど、いつもゴミ箱をひっくり返したようなありさまだ。
最近、自宅マンションのエレベーター前で
放尿されることがたびたびあった。
どうも小学校低学年の子どもらしい。
管理会社は決まりきった張り紙を貼りだしたが、
同じ階の人だろう、「わたしは ここできみに
おしっこを してほしくないと おもっています」
という丸ゴシックのひらがな文字で書かれた紙を
子ども目線の低い場所に貼った。
しばらく放尿は止んだが、また始まってしまった。
そして、語りかけるようなやさしいメッセージが
また貼られた。
不快な出来事だが、そのメッセージは輝いている。

see you tomorrow!


2009年5月16日
Today's Shot
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言葉の風

歩いているとジャスミンの香りが
どこからか漂ってくる。
立ち止まってあたりを見回しても
それらしきものはなにもない。
しばらく行くと白い小さな花がたわわとなって
柵にあふれている。
思わず鼻を近づけてみるがそれほど匂わない。
ジャスミンにかぎらず、花の香りには
そんなことがよくあるように思います。
蜂や蝶を遠くから呼び寄せるための香りです。
花弁近くまできてしまえば
それほど強い匂いは必要ないのでしょう。
受粉のために花の香りがはたす合理的戦略かもしれません。
この世界には、本能や知恵を超えた、
命をつなぐ不思議なメカニズムがあります。

see you tomorrow!


2009年5月15日
Today's Shot
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言葉の風

ドイツ南西部の洞窟遺跡で
マンモスの牙で作られた女性像が発見された。
3万5千年ほど前のものだという。
飛び出したような巨乳に力士のような下半身・・・。
異形の像だ。頭部はなく、
かわりにひもを通す小さなリングがついている。
首からぶらさげるアクセサリーではないかと
推測されている。
こんな素朴なものを作って人類は何万何千年も
狩猟と採集生活を送ってきた。
その何十、何百万年前から人類は
地球上に存在してきた。
約200年前に蒸気機関車が誕生した。
40年前には、人間は月に降り立った。
今、手のひらに乗る携帯電話は、
地球の裏側の人と話ができる。
小さなリングにはキャラクターという像が
結びつけられている。

see you tomorrow!

参考サイト:『AFPBB News 世界最古のビーナス像を発掘、ドイツ


2009年5月14日
Today's Shot
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言葉の風

解散総選挙をにらんで政局がかまびすしい。
20世紀初頭、辛亥革命の時代を生きた、
魯迅の小品のなかでこんなことが語られている。
国家の大事のなかで様々なものを見聞したが、
何一つとして自分の心に痕跡を残したものはなく、
不信感と癇癪癖だけが身に付いた・・・。
ある時、魯迅を乗せた人力車が老婆を引っかけてしまう。
じつは老婆はわざと倒れて同情を買おうとしたのだったが、
車夫はそんなことも意に介さずに助け起こし、
仕事さえ放り出してしまう。
初めはその事に癇癪を起こした魯迅だったが、
その小さな出来事がいつまでも記憶に残り続ける。
そしてその出来事が自分自身に奮起をうながし、
勇気と希望を与えてくれる、と話を語り終える。
権力や覇権を握るシステムだけが起動している社会だが、
いずれ人間の善意を主体に活かすべき新しいシステムを
人間は生みださなくてはならない。

see you tomorrow!


2009年5月13日
Today's Shot
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言葉の風

人を軽蔑しない。
嫌悪や憎悪の感情を表に出さない、
言葉にしない。
これらは会って気持ちのいい人に
共通することかもしれない。
どんなに面白い話を聞いて、
その場は楽しめても
人を卑しめる言葉を吐き散らされると
あとでいやな思いをする。
サービス精神がそうさせることもある。
手っ取り早く親密になるためには、
外に攻撃すべき対象を見つければいい。
世間にはそんな悲しい仲良しさんもいる。
人に言葉のゴミを投げ入れない。
会話はもちろん、文章でも。
これはマナーだ。

see you tomorrow!


2009年5月12日
Today's Shot
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言葉の風

人間が問われていちばん困る質問。
それは、人間はなんのために生きているのか?
という質問だろう。
そんな答のでないことに時間を使っても無駄だから
考えないほうがいい。
いまそれどころじゃないよ、
食っていくのに精一杯なんだ。
そんな声も上がるだろう。
胸を張って、
おれは子どもを立派に育てるために生きているんだ。
という人もいるだろう。
ただ、質問は「あなたは?」ではなくて「人間は?」なのだ。
・・・たぶん、頭で考えることではないのだろう。
回答もなくていいのだ。
意味の有無を超えた、この最大のミステリーを
生き抜くための最大の原動力とする。
人間万歳!

see you tomorrow!


2009年5月11日
Today's Shot
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言葉の風

奈良・春日大社の奥の院へむかう途中、
得も言われぬ芳香が漂ってきた。
これまでの記憶にないものだ。
聞けば「インド松」の香りだろう、という。
古くに献木されたものらしい。
次の日、志賀直哉旧邸近くで
満月を見上げた。
この日は特別の日ですよ、と
この日知りあった若い画家に教えられた。
お釈迦様が生まれ、悟りを開き、入滅した日は
すべて満月の夜だったという。
太陽暦では、4月から5月の満月の日にあたる。
2泊3日の「奈良町」取材が終わった。
30人近い元気いっぱいの人々に出会えた。
なにかに引き寄せられたような旅だった。

see you tomorrow!


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