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Today's Shot / 言葉の風

2009年05月24日
Today's Shot
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言葉の風

人類の一部は大きく進化する、
そのまっただなかにあるのかもしれない。
生物の可変性は思ったよりもダイナミックだ。
戦後、日本人の体型は欧米の食生活の影響で
驚くほど変わったことは言わずもがな。
若田光一さんは、いま国際宇宙ステーションいるが、
ご存じのように無重力状態におかれると
人間の骨は溶けていくという。
宇宙ステーションで生まれ育った人間は、
地上の人間と異なる身体になる可能性が極めて高い。
この10年、ネットワークコンピューティングにより
人間が交わす情報量は飛躍的に拡大した。
人間の情報処理能力も高まっているだろう。
以前より、人間は脳のごく一部しか使っていない、
と言われている。大部分はまだ未稼働状態らしい。
情報の大洪水とますます複雑化する社会。
それに辟易しない世代が後に続く。
脳という人間のハードディスクには
充分な空き容量があるのだ。
進化のためにあらかじめ与えられているわけだ。
それを稼働できるのが一部としたら、
人類は分岐していくのだろか。

see you tomorrow!


2009年05月23日
Today's Shot
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言葉の風

地球の裏のどこかの国では
客が忘れた大金を正直に届け出たことで
タクシー運転手が絶賛されているという。
5、6年ほど前になるが、携帯をなくした。
酒を飲んだ夜のことだった。
翌日、途方に暮れていると、
取引先の担当者から電話が入り、
あなたの携帯を預かっているという。
どうしてクライアントのところに!?
驚いたが、こういうことだった。
タクシーのなかに携帯を落とし、
運転手さんが預かっていた。
そのうちに電話が鳴り、出てみると
私の取引先の担当者だった。
事情を話していると、たまたま近くを走行していたので、
その取引先まで届けてくれたのだ。
タクシー会社に問い合わせ、なんとかその方がわかった。
自宅へ電話し、なにかお礼をしたいと伝えたが
まったく受け付ける気がない。恐縮さえしていた。
「ケイタイ早く戻って良かったですね」
運転手さんの姿かたちはまったく記憶にないが、
受話器越しに響いてきた、
ちいさな声がいまも耳に残っている。

see you tomorrow!


2009年05月22日
Today's Shot
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言葉の風

Today's Shotで作品を掲載させていただいている
フォトグラファーの和田剛さんが
無事にアイスランドから帰国した。
新型インフルエンザが豚インフルエンザと
言われていた4月下旬に成田を出発、
その後、連絡が途絶えていたのだが、
すばらしい光景を映像に収めて
元気に戻ってきたようだ。
もしかすると新しい作品がここでも
見られるかもしれない。
小満を過ぎた。
「万物盈満(えいまん)すれば草木枝葉繁る」
何日かぶりに近所の原っぱに行ってみると
膝頭を超える高さに伸びた一面の赤詰草に
囲まれる。タンポポの姿はもうない。
「実質GDP、戦後最低を更新」
新聞第一面に響く重々しいゴチック文字。
情報から目線を上げてみれば、
伸びれば枯れる。枯れれば芽を出す。
生きものの世界は巡るだけだ。

see you tomorrow!

和田剛さんのブログ:http://gowada.exblog.jp/


2009年5月21日
Today's Shot
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言葉の風

勝利の味わいには、熱い美酒と冷たい美酒の
ふたつの味わいがあるのではないだろうか。
そろそろウィンブルドンテニスがはじまるが、
最終日には世界一の芝の女王、芝の王者が決まる。
いつも感じるのは、勝利の後のあまりの静かさだ。
ゲームがドラマチックなほどその静けさも際立つ。
それにくらべ野球はどうだろう。ゲーム終了と同時に、
グランドは革命か暴動ような騒ぎとなる。
敵も味方も観衆もすべて、ある瞬間、
カタルシスのなかにいるようにみえる。
子どもの運動会で綱取りゲームに参加したことがあった。
敵側に自分のチームがどんどん引っ張られている時、
突然、味方の他のチームが助けにやってきて
ともに綱を引っ張ってくれた。
結局は負けたのだが、強烈な一体感と、
言いようのない歓びで頭がクラクラしてしまった。
初対面の人たちなのに、もう他人ではなくなっていた。
人間の本能をよく知っているゲームだ。

see you tomorrow!


2009年5月20日
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人生には不思議なことが時々起こる。
つい先日のことだ。
外出先から地元の駅に戻ってきた。
すでに15時を過ぎていたが、昼食はまだだった。
ほぼ毎日、昼は山形蕎麦を作って食べている。
外食は基本的にしない。まして地元では皆無に等しい。
なぜかこの日にかぎってチェーン展開をする店の
格安ラーメンを食べた。はじめて入る店だ。
食欲もあまりなく、ましてや<かんすい>を
使ったラーメンは食べないのだが・・・。
思いのほか美味しく満足した。
オフィスに戻り、メールをチェックすると
仕事の依頼が入っている。社長取材だった。
企業名を見て驚いた。今し方食べてきたばかりの
ラーメン店を経営する会社だったのだ。
「偶然」に遭遇すると、それがなんであれ、うれしくなる。
深い海から海面にあらわれたクジラを
発見したような気持ちというか。
この世界には目に見えないネットワークが
張りめぐらされているのかもしれない。

see you tomorrow!


2009年5月19日
Today's Shot
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言葉の風

この白い花をたくさんつけた木は
なんだろう。いい香りもするぞ。
カシャリ、カシャリと携帯のカメラを押す。
家に帰ってから、いそいそと
葉で樹木を見分ける本や樹皮ハンドブックなるものを
取り出してなんという木なのか、鑑定に入る。
しかし、これがなかなかむずかしい。
およその見当をつけて
あとはネットに掲載されている豊穣な情報を
探りながら判定を行う。
聞きおぼえのある名前のものもあれば、
はじめて読む名もある。
実際に地面から伸びている木と言葉の木は同じものではない。
まったく別のもので、属する世界がちがう。
言葉は人が生み出したものだ。
面白いもので、人間という生きものは、
現実の世界と言葉の世界というふたつの世界を生きている。
池に甘い香りの白い花をさかんに落としていた木は、
エゴノキという名だった。

see you tomorrow!


2009年5月18日
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言葉の風

「隣人祭り」をご存じだろうか。
同じマンションや同じ地域で暮らす人たち、
仕事をしている人たちが集って、
食事をしながら語り合うイベントだ。
5月の最終火曜日に世界約30カ国、
800万人以上の人たちが参加して行う。
このイベントは、パリのマンションに住む青年が
ひとり暮らしの老人の孤独死との遭遇を
きっかけにはじまった。
日本では昨年、新宿御苑で第1回が開催された。
今年は、今週土曜日23日に開催されるようだ。
都会ではあいさつしないことが
“マナー”となっているマンションも少なくない。
軽い黙礼だけでも、相手を安心させ、
和ませることができるのだが・・・。
隣人に無関心という典型的な都市パリから
この祭りが生まれたというのは
必然の成り行きだったのだろう。

see you tomorrow!

「隣人祭り」日本支部:http://www.rinjinmatsuri.jp/main/index.php/home


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