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Today's Shot / 言葉の風

2009年06月28日
Today's Shot
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言葉の風

怒っている森があるといったら、
信じてもらえるだろうか。
その森はニュータウンのど真ん中にある。
ほとんど人が訪れることはない。
急階段を上っていくと町が一望される。
古びた鳥居が傾いて立っており、
ここが鎮守の杜だということがわかる。
明治39年「神社合祀令」が公布され、
一行政区に一神社という神社の統廃合の指令が下された。
ちいさな神社や祠はことごとくつぶされていった。
神域をなくすことは森をなくすことである。
当時まっさきに「神社合祀令」に反対したのは、
“先駆的なエコロジスト”とも呼ばれる南方熊楠。
残念ながら熊楠の運動は挫折したものの
彼の努力により熊野・中辺路の継桜王子社の森が
部分的に保存された。
ニュータウンに残された鎮守の杜には、
かつて村々にあった5つの神社が合祀されている。
ここを訪れるたびに
居場所を奪われた神々の怒りのようなものを感じる。
それにしても法令というのは怖ろしい。
たったひとつの発令で、日本にあった20万社の神社が
7万社まで取り壊されてしまったのだ。
生活だけでなく、生命、自然、文化に力を及ぼす
政(まつりごと)に無関心ではいられない。

see you tomorrow!


2009年06月27日
Today's Shot
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言葉の風

『まぼろしの市街戦』という映画がBSで放送されていた。
吹き替え版をテレビで観たのは40年ほど前になろうか。
つよく印象に残る映画だったが、その後、観る機会はなく、
まさに「まぼろし」の映画だった。
主人公が全裸となって精神病院へ入っていくラストシーンは、
その直前、記憶によみがえったものの
全編、初めて観るような新鮮さがあった。
なにが記憶に刻まれていたかというと
それは、映画のメッセージ性だった。
舞台は第一次大戦中のフランス。
時限爆弾を仕掛けられ、住民が逃げ出した町で
精神病院の患者たちとひとりのイギリス兵がともに過ごす・・・。
狂人と兵士。コメディ調で展開していくが、
どちらが正常で、どちらが狂気なのかを突きつけてくる。
「戦争後遺症」がはじめて確認されたのは
第一次世界大戦だったときく。
体のふるえが止まらなくなった兵士を記録映像で見た。
異常な光景だった。しかし、本当に異常なのは、
殺し合いを強制した戦争そのものだ。
殺し合いをして平常でいられる人間などいない。
いないほうがいい。戦争の歴史は長いが、
人間に最も不自然な現象なのだ。

see you tomorrow!

まぼろしの市街戦 [DVD]


2009年06月26日
Today's Shot
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言葉の風

真昼の渋谷で、運がよければ、
1キロ歩いてもだれともすれ違うことのない道がある。
騒音もなく、車もめったに通らない。
この時期、ハシブトカラスが少々うるさいが、
鬱蒼とした森のなかを歩いていると芯から心安らぐ。
「代々木の杜」はJR原宿駅から5分とかからない。
元日、明治神宮の参道は初詣客で長蛇の列となるが、
平日はいたってゆったりしている。
玉砂利の敷きしめた参道から脇道を抜けると
とたんにあたりは深閑とした森となる。
はじめて訪れたときは、こんな都心に
これほどの自然が残されているとは・・・と驚いたが、
さらに驚いたことに、
ここはすべて人の手で造られた人工林だという。
造営は1915年に着手された。まだ100年と経っていない。
しかし、巨木も多く、原生林のような風格がある。
当時構想された「永遠の森」を造るという計画は
見事に成功した。森は「自然」に帰った。
入園料はない。開園は、日の出から日没まで。
奥にはきれいに手入れされた芝があり、
寝ころぶこともできる。
東京の誇りともいえる場所だ。

see you tomorrow!


2009年06月25日
Today's Shot
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言葉の風

昨日は午後からみるみる空が晴れていき
雲を裂くようにして青空も顔を見せた。
逗子の海へ行き、海岸に佇んでいると
太陽が二つ空に上がっていることを
知人が教えてくれた。
雲にある氷の結晶に光が反射して生まれる、
「幻日」という大気現象らしい。
幻のほうは雲を小さく虹色に染めている。
この週末に海開きというが、
狭い浜辺に「海の家」が押し寄せて
海岸は繁華街のように窮屈だ。
海辺にだれが営業権など与えたのだろう。
「環境問題」以前の問題だ。
それでも、海の力はたいしたものだ。
浜にいるだけで心身が浄化されていく。
同調していくものがある。
フランスから生まれた
「タラソテラピー」という海洋療法があるが、
かつて、この国でも海水浴は療養のひとつだったと聞く。
元気な人だけが海へ行くのではなく、
海に行って元気をもらう人がもっと増えればいい。
そのためにも、
夏の海を「雑踏」から解放すべきではないのか。

see you tomorrow!


2009年06月24日
Today's Shot
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言葉の風

道に輝くものが落ちていると思いきや
なにやらあやしい動き。
コガネムシが2匹重なって交尾中である。
ゆっくりとしたその動きは、
種の保存というより、
快楽を味わっているようにもみえる。
かたい体をいっこうに離そうとしない。
梅雨のつかの間の青空は清々しい。
その空にヒバリが高くとどまって
長い長いさえずりをきかせてくれる。
自分の歌声をきいてもらっているのが
わかっているようだ。
楽しそうに力いっぱい歌っている。
生きることが務めの生きものへのご褒美は
生きていることそのことの喜びかもしれない。

see you tomorrow!


2009年06月23日
Today's Shot
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言葉の風

英国のオーディション番組「Britain's Got Talent」に出演し、
そのあまりの美声に歌い出した直後から会場が騒然となり、
スタンディングオベーションとなったスーザン・ボイルさん。
ぼさぼさ頭のさえない中年女性が一躍、時の人となった。
その一部始終がYouTubeにより視聴できる。鮮明な映像だ。
昨日、夢うつつ状態で聴いていたラジオで
J・ジョップリンのような衝撃的なボーカルを耳にした。
あとでJ-WAVEのサイトへアクセス、その歌手を特定。
YouTubeで検索をすると、フランスのオーディション番組から
デビューした女性歌手だとわかった。
数十分前に夢うつつの中で聴いた歌が、
デスクのモニターで映像とともに流れてくる。
Britain's Got Talentとそっくりだが、
フランスのTVという見なれない新鮮さと
歌手AMANDINEの圧倒的な存在感に
すっかり目が覚めた。
ほとんどが手に入る。しかも無料で。
一昔前なら夢のような話なのだが。

see you tomorrow!

Britain's Got Talent / Susan Boyle - Britain's Got Talent - Show 1
http://www.youtube.com/watch?v=deRF9oEbRso&feature=related
AMANDINE B... With a Little Help from my Friends...
http://www.youtube.com/watch?v=-EorefyTjig&feature=related


2009年06月22日
Today's Shot
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言葉の風

先天異常のダウン症、水頭症の発生率はここ25年間で約2倍、
子どものぜんそくの割合は、この20年間で約3倍に増加したという。※
原因は特定されていないが、ダイオキシンやPCBなどの
化学物質による環境汚染の影響が深く関わっているとみられる。
それにしてもこの急増には驚かされる。
昨日、NKHで放映されていた「SAVE THE FUTURE」では
CO2削減をテーマにしたさまざまな技術革新を紹介していたが、
太陽光発電や電気自動車、バイオエタノールなどが
着々と主流の道に進みつつあるのが実感できた。
しかし、環境汚染については、
人類が一度作りだした有害物質は簡単に消失せず、
また、その影響が世代を超えて伝播していくことがやっかいだ。
2010年より日本でも本格的な疫学調査が開始される。
調査は長期にわたり、中間報告は2025年頃になる。
すでに人類の体内に入りこんだものをいかに排出するか。
早急に取り組むことが必要だ。

see you tomorrow!

「子供の健康と環境に関する調査」(環境省):http://www.env.go.jp/chemi/ceh/index.html
子どもの健康と環境に関する全国調査(PDF)


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