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Today's Shot / 言葉の風

2009年07月05日
Today's Shot
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言葉の風

「GREEN EXPO 2009」を見学に横浜パシフィコへ。
桜木町駅から動く歩道に乗って、歩いて、まず、
ランドマークプラザに到着。それから、
クイーンズスクェアの長い回廊をひたすら進む。
両脇には、まばゆく輝くショップがつづく。
「幕張メッセ」や「東京ビッグサイト」の
あの無機的な会場へのアクセスに比べれば
まだましかと思うものの、カラダも気持ちも違和感を覚える。
ここは、横浜都心の大規模な再開発プロジェクト
「みなとみらい21」のメインブロックだ。
30年以上前に構想されたこの都市計画は、
ほぼフィニッシュをむかえつつあるようだが、
そのあいだに環境も価値観も大きく変化した。
エネルギーをふんだんに消費し、自然を閉め出した
スチールとガラスとコンクリートで出来たピカピカの大宮殿。
それは30年前に描かれた未来だ。
いやもっともっと前から描かれ続けた都市の姿だった。
この宮殿では、王様は消費者だが、
いま、王様の顔は大変うつろでもある。
「GREEN EXPO 2009」には、自ら作った味噌や落花生、
蜂蜜などをアピールしにきた人たちがたくさんいた。
胸を張って自慢の品を勧める屈託のない笑顔。
一粒ちょうだいした落花生の絶妙な歯ごたえと
香ばしさ、濃厚な味わいに
カラダごと、旨いっ! と叫んでいた。
未来に王様はいらない。
この屈託のない笑顔と歯ごたえを橋渡ししていくのが
王道ではないか。
see you tomorrow!


2009年07月04日
Today's Shot
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言葉の風

都会へ出かけても無意識に緑を求めている。
自然の残る外堀の崖の上を歩く。
道沿いには堂々とした幹周りの
マツ、ヤマザクラが立ち並ぶ。
眼下にはお抹茶色をしたお堀。
ベンチに腰を下ろして目を閉じる。
総武線の電車の轟音と
外堀通りを走るクルマの騒音がいっしょになって
頭のなかでシェイクされる。
そっちこっちで鳴りひびく警報音、
カラスの鳴き声、人の足音、話し声・・・
空と大気をおおう音の巨大なスモッグ。
数十メートル離れたコンクリートの塔に
カワウが一羽とまっている。
まるで騒音を睥睨しているようだ。
何者かから指令が発せられたように
大通りからクルマの流れが絶え、
電車は上下線ともやってこない。
一瞬の静寂。
その時、カワウが飛び立った。
聞こえるはずのないその羽ばたきを
耳が確かに聞き取った。
目が覚めるような大都会の中の静寂だった。

see you tomorrow!


2009年07月03日
Today's Shot
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言葉の風

毎晩、7:30から放映されるNHK「クローズアップ現代」。
失業率5.2%、イランの混迷、消えた年金などなど
テーマそのものはあまり愉快じゃないことのほうが多い。
キャスター、国谷裕子さんの明達さだけが救いだ。
昨晩、その30分が別世界となった。
辻井伸行さんが出演しピアノ演奏を聴かせてくれたのだ。
ヴァン・クライバーン国際コンクールで優勝したピアニストとして
今や時の人だ。
その繰り出す音色に部屋の空気が変わる。
さっきまで続いていた世界が遠のいていく。
鍵盤をタッチする速度、深度、強弱、
それらの無限の組み合わせから生まれる音色と旋律。
もっとも繊細なものが、もっとも強靱となる瞬間。
その瞬間がめくるめく続いていく。
世界中のすべてのチャンネルから
この生演奏があふれ流れていかないものかと、
夜のプライムタイムに、いつもこんな瞬間が
共有できぬものかと夢想した。

see you tomorrow!


2009年07月02日
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今日は天から毒気が降ってくるという、
半夏生(はんげしょう)。
数日前に植物のハンゲショウが散策路のわきに
白い舌をぺろりと出しているのを見た。
異端の容姿だが、コミカルで愛らしい。
あたり一帯のにぎやかな雑草を黙らせる。
この季節“雨ざかり”とでもいったらいいのか、
青空はオアシスのように過ぎていき、
湿気、蒸し暑さ、寒さが入り交じって、
体調不良は約束事のようにやってくる。
いちばんの解決法は全部身を任せる以外にない。
何に? 不良さんにである。
無駄な抵抗はやめにして、
体調不良を味わい尽くす。
溜息を繰り返し、泣きベソをかいてやる。
そこまでやれば、
不良さんも満足して天に帰って行くかもしれない。

see you tomorrow!


2009年07月01日
Today's Shot
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言葉の風

地球は時速1700qで自転し、
なおかつ、太陽の周りを時速11万qでまわりつづけている。
その太陽系も“天の川銀河”の中心をまわっている。
ビッグバン後、宇宙は膨張しつづけているので、
公転しているものはすべてスパイラル状にまわりながら
外へ、外へと向かっていることになる。
こんなにもすさまじい動きのなかにありながら、
われわれは、他人事のように
のんびりと一杯の珈琲を口元に運ぶことができる。
そうこうしていると、
われわれの“天の川銀河”と“アンドロメダ銀河”が
衝突してしまうという。 数十億年後のことらしいが。
だから、太陽の寿命が尽きて赤色巨星となり、
地球を飲み込んでしまうほうが早いかもしれない。
いずれにしても、皆既日食とは比べものにならない、
壮大な宇宙スペクタクルが繰り広げられるだろう。
地球人のだれひとりとして、
残念ながらそれを楽しむことはできない。
ただ、はるか彼方から、遙かな時間をかけて、
それを見つめる生命はきっとあるに違いない。
われわれがいま宇宙をのぞきこんているように。

see you tomorrow!


2009年06月30日
Today's Shot
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言葉の風

野山を歩いていると
いろんなものが目に止まる。
草花、虫たち、野鳥はもちろんのこと。
この季節なら、キノコがにょきにょきと生えているのも
おもしろい。
えっ! 2日前にはなにもなかったのに・・・。
谷へ下りる小道に大きなキノコが立っている。
くらがりのなかに真っ白な足を伸ばし、
堂々とした傘をひろげている。
その足もとには地中から押し出された土が
黒々とした山となっている。
よほど早い速度で地面から伸びていったのだろう。
その瞬発力というか生命力に感心する。
石やコンクリートさえ打ち破ってでも
根やツタなどを伸ばしていく植物があるが、
紙で鉄を切るように
物理的にとてもあり得ない現象に思えるのだが、
実際に起こっていることなのだ。
以前、人類滅亡後の地球がどうなるのかを
シミュレーションとして描いた、
「Life After People」というテレビ番組を観たことがある。
ビルや道路などがツルクサなどの植物におおわれて粉砕され、
結局、何千万年後かには人類の作りだしてきたものは
ほとんど跡形もなく消え去っていく。
やっときれいになったかという気持ちと
こんなにも時間がかかるのかという気持ちが複雑に交差した。
自然にすばやく帰るものだけを
人間は生みだすべきだ。

see you tomorrow!


2009年06月29日
Today's Shot
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言葉の風

週末に「人志松本のすべらない話」が放映されていた。
今回もまた大いに笑かしてもらった。
「笑い」は免疫力アップにもいいらしいが、
気分をリセットするには効果抜群だ。
「笑い」にもピュアなものとアクの強いものがある。
家族全員で安心して聞けるものもあれば、
少し、ドキドキしながら聞くものもある。
笑いの感覚は時代とともに変化する。
2、30年前までは、相手をどつく、
頭をパンパン叩く、漫才コンビがいっぱいいた。
自ら起こした暴力事件をネタにする漫才師もいた。
当時は、それでわれわれも笑い散らかしたのだ。
古いVTRを観ると、その過激さに驚いてしまう。
通学路にポルノ映画のポスターが貼られていた時代のことだ。
日本には「落語」という優れた文化がある。
これは笑いだけでなく、細やかな人情を表現したり、
ときに歴史や漢籍の教養を求める味わい深い世界だ。
古典落語を名人のCDで聞くのも面白い。
30分かそこら、すべて噺家にゆだねる。
たったひとりの声と言葉から
こんなにも豊かなイメージが頭のなかに溢れてくるのかと
驚くに違いない。
時間はあっという間にすぎていく。

see you tomorrow!


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