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Today's Shot / 言葉の風

2009年08月02日
Today's Shot
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言葉の風

ロシア国立ボリショイサーカスへ行ってきた。
年季の入った古い公共施設での公演だったが、
それがまたノスタルジックな雰囲気でいい。
夏休み中の土曜日ということもあり、
家族連れがおおぜい集まってなかなかの盛況だ。
いまだにぐずつく天候なのに子どもらの肌はすでに小麦色。
父親はボォーとして青い宇宙人のように押し黙っている。
ソワソワして生体反応を高めているのは、
おじいちゃんやおばあちゃんのほうだ。
老若男女、S席、A席、自由席、みんなワクワクしている。
子どもの頃より、大人になってからのほうが、
サーカスをより真剣にみている。
これはまちがいない。
舞台に視線を注ぎながら、その視線は舞台裏の試練をも
見極めようとギラギラと熱を帯びる。
努力の結果がこれだけわかりやすくあらわれものはない。
ピエロもしかり、客をつかむコツは天分だけではむずかしい。
ジャグラーが,6個のボール技にトライする。
馬の曲芸乗りが帽子をつかみそこねる。
何度やっても失敗する。
正々堂々、見事に失敗する。
残念だが、このわかりやすい仕事とその情熱に
惜しみなく拍手をおくるのだった。

see you tomorrow!


2009年08月01日
Today's Shot
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言葉の風

今日8月1日、
「中津川フォークジャンボリー」が38年ぶりに
開かれる。雨天決行。12:00開演というので
あと2時間足らずで幕があく。
ついさっき、図書館から借りてきた
「70年全日本フォークジャンボリー」のCDを聴いた。
中学時代、なけなし金を叩いてLPレコードを買ったが、
なぜかその後、友だちに売ってしまった。
何年かに一度はそのことを後悔する。
当時、一番聴いたのは<五つの赤い風船>だった。
西岡たかしの高く澄んだ声とわかりやすい歌詞に
ひかれたのだろうが、それ以上に来場者と一体になって
歌をうたうシーンに感動していたことは間違いない。
「まぼろしの翼とともに」「これがぼくらの道なのか」「遠い世界に」
たしかそんな曲順だったと記憶するが、
CD版には「まぼろしの翼とともに」が入ってない。
LPとCDとでは、収録曲に違いがあるようだ。
遠藤賢司の「夜汽車」「満足出来るかな」は、
いまでも驚くべき楽曲として耳に飛びこんできた。
歌詞も古びていない。
38年ぶりの「フォークジャンボリー」というが、
彼らは40年前の世界から時空を越えて現れるわけではない。
綿々とした活動の中から、ちょいと中津川に立ち寄るだけなのだ。

see you tomorrow!


2009年07月31日
Today's Shot
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言葉の風

夜のなかから夢が消えた。
もうひとつの人生を生きているような、
ほかの星の町で暮らしているような、
毎夜過ごしていたアナザーワールドが消えた。
2週間ほど前からマウスピースをして寝ている。
「無呼吸症候群」と診断されている。
一晩、計測したところ平均して3分間に一回、
呼吸が停止している状態が確認された。
一時は、CPAPという人工呼吸器に似た機器を使用したが、
危篤状態で横たわっている患者そのもので、
とても就寝という気持ちになれず中止した。
2年前のことだ。「横向き寝」が有効なので、
それでしのいできたが、ここ数ヶ月、睡眠がほとんど取れない。
就寝中、舌の根もとの筋肉が弛緩してのどに落ち込み
息を止めてしまうのだが、夢うつつの中でもそれがはっきりわかる。
重度と診断されていたが、さらに重篤となったようだ。
歯科医を訪ね、下顎の位置を強制的に変えて、
舌根の落ち込みをなくすマウスピースを作ってもらった。
呼吸器科の医師はほとんど勧めなかった手段だったが、
直感的にそれが有効と思った。
そして、これが劇的に効いた。深い睡眠を実感している。
あれほど夢を見ていたのが嘘のようになくなった。
昼の世界が以前よりもクリアに感じられる。

see you tomorrow!


2009年07月30日
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パーシー・フェイス「夏の日の恋」。
夏に流れるスタンダードナンバーとしては、
いちばん長く聴かれ続けていたのではないだろうか。
ストリングスとホーンが織りなす、
物憂げでやすらぐメロディは、
夏のまどろみそのものだった。
まどろみのなかで、いくつもの夏の記憶が花ひらいた。
しかし、この曲を耳にすることもめっきり少なくなった。
夏は、おもいでの宝庫のはずなのだが、
そのおもいでも年々、色あせていく。
そして、あっというまに夏は過ぎていく。
おとなになったら
夏をしっかりつかまえておかねばならない。
まっしろい入道雲を、夜空にあがる花火を、
クワガタのツノを。
地球の時間から去る前に。

see you tomorrow!


2009年07月29日
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JWAVEのクリス智子さんのここちいい声を
聞いている。軽快に今日一日が始まろうとしている。
当然、新しい曲などが流れてくる、もちろん古い曲も。
しかし、ラジオは、30分もしないうちに切られしまう。
以前なら2時間はつけっぱなしだった。音のようだ。
耳は最新のポップスを騒音のように感じているのかもしれない。
最近の音楽は電子楽器はもとより
エフェクトやらミックスダウンとやらで、
音、それも加工された音がぎっしりと詰め込められている。
聴いていて息苦しく感じてしまう楽曲が多い。
影絵が走っているようなドライブ感しかない。
空間もあらわれてこない。
新しい音楽を敬遠し出したことは、
歳を取ったことも関係しているのかもしれない。
でも、グリーンデイがかかっていたら切りはしない。
やかましいがいいものはいい。
生(き)のロックに「脳幹」がグッとくるのだろう。

see you tomorrow!


2009年07月28日
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こんなに地震がないのは、めずらしい。
横浜に住んで一年。
引っ越して、すぐ地震警報機なるものを取り付けた。
その直後に青森あたりの地震を感知したが、揺れはまったくなかった。
10月だったか、関東を震源とする震度3ぐらいの地震の際には、
4、5秒前に警報が発せられて、その効果を実感した。
それ以降、ここでは地震らしい地震はない。
昨日、輪島に暮らす友人から手紙が届いた。
彼は2007年に起きた能登半島地震で実家を失っている。
いまは災害復興住宅に入居中だ。
じつはこの友人、阪神淡路大震災にも遭遇している。
その被災が契機となって実家のある輪島にUターンしたのだったが・・・。
手紙では、最近、輪島でオタマジャクシが空から降ってきたことや
タヌキなどの野生動物が畑を荒らす被害が増えていることに
触れられていた。数日前、山口防府で起きた土石流災害にも。
文面は近況を伝える簡潔な内容だったが、
彼の手紙からはいつも畏怖というものが響いてくる。
いつか聞かなければならない。
「天変地異」それが、起きる前になにが起きたのか。
そして、起きた後に人や町になにが起こっていったのか。
もしかすると、彼は運という不可思議な装置についても
話してくれるかもしれない。
警報ではなく事実として。

see you tomorrow!


2009年07月27日
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森を歩いていると、
かすかに流れてくる香り。
ここ数年、その香りに何度か足を止められた。
小石川植物園や高輪の自然教育園の森、代々木の森でも。
なんとも言えない芳香。
ただどこからそれが香ってくるのかわからない。
まわりを見回すが、花がひらいているわけでもない。
ずっと、気になっていた。
2日前の土曜日、自転車を走らせていると
その香りが突然、波のようにやってきた。
これまでにない強い香りに
一瞬、全身をのみ込まれた。
自転車をぐるりと回して、緑道を引き返す。
辻のような場所に香りの正体が立っていた。
一本の木だった。10メートルほどのその木を囲むように
小道が敷かれ、そこに落ち葉がいっぱい散っている。
木の下に立つと甘酸っぱい不思議な香りに包まれる。
葉っぱを一枚ひろい、携帯カメラで樹枝を撮影する。
この日、一番のよろこびの収穫。
木は「カツラ」だった。葉は抹香にも利用されるという。
数年にわたった謎は解決した。その名も覚えた。
また、どこかで出会うことが次の楽しみだ。

see you tomorrow!


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