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La vie est toujours... ~徒然のパリ~

Joyeux Noël!! 〜クリスマスのエピソード


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街中クリスマス気分。
この時期はみんなほんの少し表情もやわらいでいて
街に喜びの光と笑顔があふれる。
大好きな季節。
街のあちこちに、こんなクリスマス市が立つのです。


   *



この時期になると、必ず思い出す出来事を、今日はみなさんに。




何年か前の、12月のある日。
夕刻、ラッシュ時のメトロ5番線に揺られていた。

扉のあたりに立った大柄の男性が、おもむろに演説を始めた。
もちろん、乗客にむけて。

「帰宅時の忙しい時間で恐縮ですが、僕の話を聞いてください!!」


メトロ内で、SDF(=浮浪者)さんの「お金を恵んでください」演説は日常茶飯事。
でも、この日はちょっと様子がちがった。


その男性、そもそも身ぎれい。。。スポーツリュックであか抜けないけれど。
「僕は、ピエール(仮)といいます。
 40歳、働き盛りです。
 ◯△企業にエンジニアとして勤めており・・・・」
(あれ、やっぱり浮浪者さんじゃないよね。。)
乗客は、なんとなしに耳を傾けていた。

「・・・年収はいくらいくらで」
(しっかり稼いでる、たいしたもんだなぁ)
「趣味は◯◯、これでも結構スポーツマンなんです・・・・」



・・・車内で演説している意味がよくわからない、なんなのでしょう。
ざわめきと、電車の騒音でも、男性の声はよくとおる。

演説はつづき、核心へ。。。


「そんな僕ですが、今日ここで皆さんにお話をしているのは、ほかでもない、
 皆さんにお願いがあるのです。
 皆さん、もうすぐノエル(=クリスマス)のヴァカンスです。



 みなさん、僕は、クリスマスに彼女が欲しいんです。
 
 J'ai besoin de FEMME!! (女性が必要なんです!!!)」



・・・・!!!!!




車内、大爆笑。
乗客はそれぞれ、近くの乗客と顔をみあわせたり、コメントしたり。。。



彼は続けるのです。真剣です。

「ノエルに南のモーリス諸島で1週間のヴァカンスをプレゼントします!
 どなたか、ご存知の方、我こそは!と思う方がいれば・・・・」



南の島でのバカンスつきなんてきいたことないわね!
なんだかおかしなひとねぇ!何考えてるのかしら?

・・・・乗客のおしゃべりは勿論絶えない。





私の近くにいた眼鏡の50代くらいの男性が、
おもむろに彼に尋ねた。

「君、それなら、どうかね、僕の奥さんを貸そうか???」




・・・・車内、笑いの渦・・・・




演説の男性は真剣なまなざしで眼鏡の男性の提案に答えます。
「貴方・・・・つ、次の駅で降りれますか??相談しましょう。」
「ああ、いいよ。交渉しだいだぞ。」







・・・・こうしたざわめきをすりぬけて、
Oberkampfの駅で二人の男性は連れ立っておりて行きました。。
"彼女はどんな容姿か"、そんな事を交わしながら。。。。









愛に自由な国、フランスならでは、といいますか。
自由というか、奔放というか・・・




キリストさまもきっとあきれ顔?

(聖夜での笑いも幸せの種、きっと許してくださるはず・・・・笑)





   *







みなさんの元には、どんなサンタさんが訪れるでしょうか。
穏やかな優しいひとときを、お過ごしください。






Joyeux Noël!!









2011年12月24日 08:00

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